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Journal

2026.02.27

連載:あの人の贈りもの|軽やかに特別を贈る。eriさんがギフトに込める美学とは?

ありがとう。おめでとう。これからもよろしく。そんな気持ちを伝えるために、日本には季節ごとの贈りものやお土産という風習があります。オッフェンが掲げる「一歩ずつ、心地いいほうへ。」というミッションを果たすためにも、コミュニケーションが希薄になりがちな今、相手をおもんぱかる、贈りもの文化を改めて考えたい。そんな思いでスタートする新連載がスタート。デザイナーでありアクティヴィストとして発信を続けるeriさんの視点から、“贈る”ことの本質を見つめ直してみました。

 

靴選びにもライフスタイルが反映される

ヴィンテージショップ〈DEPT〉のオーナーであり、環境問題や社会課題に取り組むアクティヴィストとしても活動しているeriさん。彼女のモノ選びには指針があります。それは環境負荷の低いものであること。

 

「選択肢の中で、どれが一番環境への影響を最小限にできるだろうといつも考えながらものを選んでいます。天然素材なのか、再生マテリアルなのか、新しいものか古いものか、どんな生産背景なのか、場合によって違ってくるのでその時に納得したものを選ぶようにしています」

 

製品も原料もできるだけ廃棄せず、長く使い続けたい。eriさんはそう考えるなかで、“再生繊維を使った靴”としてオッフェンのことを知ったとか。最初のコレクションではギンガムチェックのシューズが気になったものの、サイズが合わずに断念し、初めて手に入れたのは2年ほど前。

 

「新幹線や飛行機などで長距離移動を伴う旅が多いので、靴は締め付け感がないもので、開放感のある履き心地、むくみづらいものであってほしい。ただし現地ではたくさん歩くので、歩きやすさも重要視しています。機能性とリラックスを兼ね備えた靴ってなかなか見つけるのが大変なんですよね」

 

そんなeriさんの要望をすべて叶えたのが、再生ペットボトルを主原料としたニット素材でできているオッフェンの靴でした。

 

「旅先ではちょっとしたパーティーや食事会など、スニーカーやブーツがNGとされるオケージョンもありますが、靴を何足も持って行くのは重たい。でもオッフェンは、持ち運びしやすい軽さで、カジュアルにもきれいめにも合わせやすいからスタイリングもしやすいんです。実際に昨年、南仏と南インドを旅した際も、足元はオッフェンの“square-QUAD”でした。たくさん歩けるし、脱ぎ履きもしやすく、メッシュタイプなのでサンダルを履いているかのように涼しいのもお気に入り」

さらに「ものは長く使いたい」という気持ちにも応えます。

 

「型にもよるけれど、ソールが減った場合は修理してくれるので安心です。何より、本体もインソールも自宅で洗えるという点がすごくいい。自分でメンテナンスできると、大事にしようという気持ちになりますよね。速乾性に優れた素材でもあるので、旅先で洗っても翌朝には乾いているのもありがたいです」

愛情の表現として、日常的に花を贈る

eriさんの発信からは、環境への配慮がなされ、多様性が尊重されるような、思いやりに溢れた社会を目指していることが伝わってきます。コミュニケーションが希薄になりがちな現代社会において、そんな心地よい社会の実現には、昔ながらの”贈りもの”という文化が役立つかもしれません。

 

「贈りものは、値段やバリューよりも軽やかであることを重視しています。大好きな気持ちをシェアしたいという気持ちもあるけれど、好みを押し付けてしまいかねない。相手の負担にならないようにしたくて、いわゆる“消えもの”を選ぶことが多い気がします。そんな時に思い浮かぶのはお花ですね。誕生日や記念日だけでなく、なんでもないときにもよく花を贈るのが好き。友だちと会う前に一輪だけ買って渡すことも。『え、なんの日だっけ?』ってびっくりされるけど(笑)」

そして、できる限り包装も軽やかにしたいというのがeriさんの希望です。

 

「お店に『ラッピングはなしで、保水とリボンだけ』とお願いしたり、自分で育てたお花を包まずにプレゼントしたり。以前、再利用した包装紙や、自分で絵を描いた紙で包んでプレゼントをいただいたことがあって、それがすごくうれしかった。手作りのラッピングって、気持ちがダイレクトに伝わってきますよね。日本社会では、“贈りもの”となると、きちんとした美しさを重視しがち。もちろんそれも素敵な文化だけど、資源をどれだけ削減しながら特別感を出せるか、ということも考えていきたいです」

旅先でも、人と会うときや家にお邪魔するときなどの手土産に花を選ぶことが多いから、ステイ先では近くの花屋を必ずチェックするとか。東京でよく行くのは、一輪から気軽に購入できる〈デリジェンスパーラー〉。オーナーが親しい友人ということもあるけれど、表参道という立ち寄りやすい場所に店舗があるので重宝しているそう。

 

「チューリップやバラのような、誰もが知っている普遍的なお花もあるし、見たことがないような変わった植物まであって、そのバリエーションの幅広さがいいんです。ちょっと変わったアイコニックなものだと、一輪だけ包んでもらってもオブジェ的な美しさがあります」

 

ブーケとなると、一般的には予算と雰囲気を伝えて仕立ててもらうことが多いものですが、eriさんは自身で使う花を選びます。「絵を描くように」選んだ花をまとめたブーケは、色とりどりで楽しげで、eriさんのイメージそのもの。

 

「消えもののなかでも、お花って特別感がありながら、愛情の表現になる。年齢もジェンダーも関係なく、たいていの人が喜んでくれるのもいい。あのひとはどんな花が好きだろう、似合うだろう、って相手のことを思い浮かべながら選ぶ時間も幸せを感じられるんです」

 

ファッションを楽しみながら、世代を超えて大切に受け継がれる古着の魅力を広く伝えてきたeriさん。環境負荷の少ない服や靴を選び、軽やかに花を贈るーー。それは大切な人たちとの未来のために、今の私たちができること。誰かを想像しながら選んだ一輪の花には、そんなeriさんの想いも込められているのです。

 


 

eriさんが履いているシューズはこちらから

 

今回撮影で訪れたのはÖffen the House 代官山店
Öffenの直営店リストはこちらから

 


 

eriさんがギフトに選んだおすすめのお店

 

DILIGENCE PARLOUR(デリジェンスパーラー)
東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズB1階
@diligenceparlour

 


 

プロフィール

 

eri
日本の古着カルチャーを牽引してきたヴィンテージショップ〈DEPT〉を父から受け継ぎ、2015年に再始動。オーナー/デザイナーとして運営しながら、他のブランドでもデザインやプロデュースに携わっている。環境や社会の課題に積極的に取り組むアクティヴィストとしても活動。Instagram:@e_r_i_e_r_i

 


Öffen Journal Editorial Team
photographer: KAORU YAMADA
interview: SHIORI FUJII
editorial director : YUKA SONE SATO(LITTLE LIGHTS)